ばんうこん (蕃鬱金) 

学名  Kaempferia galanga 
日本名  バンウコン 
科名(日本名)  ショウガ科 
  日本語別名   
漢名  山柰(サンダイ,shānnài) 
科名(漢名)  薑(姜,キョウ,jiāng)科  
  漢語別名  沙薑、三藾、山辣 
英名   
2022/07/07 薬用植物園

 バンウコン(蕃鬱金)属 Kaempferia(山柰 shānnài 屬)には、熱帯&亜熱帯アジアに約50種がある。

  K. candida(白花山柰)
雲南・インドシナ産
  K. elegans(紫花山柰)
四川・インドシナ・ボルネオ産
  バンウコン K. galanga(山柰・沙薑・三藾・山辣)『中薬志Ⅰ』pp.50-51・『中国本草図録』Ⅰ/443
  K. pulchra
タイ・マラヤ産 『週刊朝日百科 植物の世界』10-188
  クロウコン K. parviflora(小花山柰)
  バンガジュツ
(マルババンウコン) K. rotunda(海南三七・圓山柰)『週刊朝日百科 植物の世界』10-188
   
 ショウガ科 ZINGIBERACEAE(薑 jiāng 科)については、ショウガ科を見よ。  
 漢名山柰(サンダイ,shānnài)について李時珍『本草綱目』は、「山柰、俗に訛りて三柰(サンダイ, sānnài)に爲る。又訛りて三賴(サンライ,sānlài)に爲る。皆な土音なり。或は云う、〈本名は山辣(サンラツ,shānlà)。南人の舌音、山(サン,shān)を呼びて三(サン,sān)と爲し、辣(ラツ,là)を呼びて賴(ライ,lài)の如し。故に謬誤す〉と。其の説、甚だ通ず」と。漢字 柰(ダイ,nài)の本義はセイヨウリンゴだが、山柰が南方の現地音を写したものとすれば ここでは漢語の本義とは関係が無い。
 柰の字は、古くから奈(ダイ・ナイ,nài)と混同・通用せられた。日本では、(奈良からの連想か)山柰・山奈を「さんな」と読み慣わしてきた。20c.初、漢方薬山柰・山奈の基原植物は Hedychium spicatum であると考えられたことがあり、それ以来今日に至るまで、日本では Hedychium spicatum をサンナと呼んでいる。(それに対して本来の山柰はバンウコンと呼んでいる)。 
 種小名 galanga は、ガジュツ Curcuma phaeocaulis(莪蒁)のアラビア名。  
 南&東南アジア原産、臺灣・兩廣・雲南で栽培、日本には江戸時代中期に渡来  
 根茎を薬用にする。『全國中草藥匯編 上』p.108 『(修訂)中葯志 』I/313-315  

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